目次
NET USER コマンドとは?
NET USER
コマンドは、Windowsでユーザーアカウントを作成、管理、削除するためのコマンドです。ユーザーアカウントに関する情報を確認したり、パスワードを変更したり、新しいユーザーを追加したりすることができます。ローカルシステムまたはドメイン環境でのアカウント管理に非常に便利で、システム管理者やIT担当者が頻繁に使用するツールです。
主な用途
- ユーザーアカウントの確認: ユーザーアカウントの詳細情報(アカウント作成日やパスワード有効期限など)を表示できます。
- ユーザーアカウントの作成: 新しいローカルユーザーまたはドメインユーザーを追加できます。
- ユーザーアカウントの削除: 不要なユーザーアカウントを削除できます。
- パスワード変更や設定: 指定したユーザーアカウントのパスワードを変更したり、リセットしたりすることができます。
NET USER コマンドの使い方
NET USER
コマンドを使うことで、ユーザーアカウントの確認、追加、削除、パスワード管理などを行うことができます。基本的な使い方は以下の通りです。
基本構文
NET USER [ユーザー名 [パスワード | *] [オプション]] [/DOMAIN]
- ユーザー名: 対象となるユーザーのアカウント名を指定します。
- パスワード: ユーザーアカウントの新しいパスワードを指定します。
*
を使用すると、パスワードを対話的に入力できます。 - /DOMAIN: ドメインコントローラーに対して操作を行う場合に使用します。
使用例
1. 既存ユーザーアカウントの詳細情報を確認する
NET USER username
- 説明: 指定したユーザー
username
のアカウント情報を表示します。パスワードの有効期限、アカウントの状態、ログイン可能時間などの詳細情報を確認できます。
2. 新しいユーザーを作成する
NET USER newuser password /ADD
- 説明:
newuser
という名前の新しいユーザーアカウントを作成し、パスワードをpassword
に設定します。これにより、新しいローカルユーザーがシステムに追加されます。
3. ユーザーアカウントを削除する
NET USER olduser /DELETE
- 説明:
olduser
という名前のユーザーアカウントを削除します。この操作により、指定されたユーザーがシステムから完全に削除されます。
4. ユーザーのパスワードを変更する
NET USER username newpassword
- 説明: ユーザー
username
のパスワードをnewpassword
に変更します。これにより、ユーザーが次回ログインする際に新しいパスワードが求められます。
NET USER コマンドのオプション
NET USER
コマンドには、さまざまなオプションを指定することで、ユーザーアカウントの詳細な管理が可能です。主なオプションを以下に示します。
1. /ADD
NET USER username password /ADD
- 説明: 新しいユーザーアカウントを追加します。作成されたユーザーアカウントはすぐに使用可能となります。
2. /DELETE
NET USER username /DELETE
- 説明: 指定したユーザーアカウントを削除します。このオプションは、不要なユーザーをシステムから削除する際に使用します。
3. /DOMAIN
NET USER username /DOMAIN
- 説明: ドメイン環境で操作を行う際に使用します。ドメイン内のユーザーアカウントを確認したり、操作したりする場合に必要です。
4. /ACTIVE
NET USER username /ACTIVE:NO
- 説明: ユーザーアカウントを無効化する場合に使用します。
/ACTIVE:NO
とすることで、アカウントを無効化し、ユーザーがログインできなくなります。
5. /EXPIRES
NET USER username /EXPIRES:YYYY/MM/DD
- 説明: ユーザーアカウントの有効期限を指定します。特定の日付までアカウントを有効にしたい場合に使用します。
NET USER コマンドの活用例
1. パスワードなしのユーザーアカウントを作成
NET USER guest "" /ADD
- 説明: パスワードを設定せずに
guest
アカウントを作成します。必要に応じて、制限されたユーザーアカウントを作成する場合に便利です。
2. ドメインユーザーのアカウント情報を確認
NET USER username /DOMAIN
- 説明: ドメインユーザー
username
のアカウント情報を表示します。ドメイン環境でユーザーの管理を行う際に役立ちます。
NET USER コマンドを使う際の注意点
- 管理者権限が必要:
NET USER
コマンドのほとんどの操作には管理者権限が必要です。コマンドプロンプトを「管理者として実行」で開く必要があります。 - ドメイン環境での使用: ドメインコントローラーで操作を行う場合は、
/DOMAIN
オプションを忘れずに指定してください。ローカル環境とドメイン環境では操作内容が異なる場合があります。
関連コマンド
- NET LOCALGROUP コマンドの使い方: ユーザーアカウントをグループに追加・削除するための
NET LOCALGROUP
コマンドの解説です。 - NET ACCOUNTS コマンドの使い方: パスワードポリシーやアカウントの設定を管理する
NET ACCOUNTS
コマンドの解説です。
まとめ
NET USER
コマンドは、Windowsのユーザーアカウントを管理するための強力なツールです。新しいユーザーの追加、アカウントの削除、パスワードの変更など、ユーザーアカウントに関するさまざまな操作がコマンドラインから簡単に行えます。特にシステム管理者やIT担当者にとって、ローカル環境やドメイン環境でのアカウント管理に欠かせないコマンドです。
Tamaglo
最後までお読みいただきありがとうございます。
コメント