
mkdirコマンドとは?
mkdir
コマンド(またはmd
コマンド)は、Windowsで新しいディレクトリ(フォルダ)を作成するためのコマンドです。このコマンドを使用すると、指定したパスに一度に1つまたは複数のディレクトリを作成できます。ディレクトリはファイルの整理に重要であり、スクリプトを使用した自動化にも多用されます。
主な用途
- 新しいディレクトリの作成: 指定されたパスにフォルダを作成。
- 複数のディレクトリを一度に作成: 複数の階層を持つディレクトリも一度に生成可能。
- 自動化スクリプトでのフォルダ作成: バッチファイルでディレクトリ作成を自動化。
mkdirコマンドの使い方
mkdir
コマンドは非常に簡単に使うことができ、パスを指定するだけで新しいディレクトリが作成されます。md
コマンドも同じ機能を持ち、どちらのコマンドを使っても同じ結果が得られます。
基本構文
mkdir [ドライブ:][パス]
パラメータ | 説明 |
---|---|
[ドライブ:][パス] | 作成するディレクトリのパスを指定します(例: C:\example )。 |
使用例
1. 新しいディレクトリを作成
特定のディレクトリを作成するには、次のコマンドを使用します。
mkdir C:\Users\Tamaglo\Documents\NewFolder
- 説明:
C:
ドライブのDocuments
フォルダ内にNewFolder
という新しいフォルダを作成します。
2. 複数階層のディレクトリを作成
一度に複数の階層を持つディレクトリを作成するには、次のようにします。
mkdir C:\Users\Tamaglo\Documents\Projects\2024
- 説明:
Projects
フォルダがまだ存在しない場合は作成し、その中に2024
というフォルダを一度に作成します。
3. 現在のディレクトリ内にフォルダを作成
相対パスを使って、現在のディレクトリ内にフォルダを作成する例です。
mkdir NewFolder
- 説明: 現在のディレクトリ内に
NewFolder
というフォルダを作成します。
4. 複数のディレクトリを同時に作成
複数のディレクトリを一度に作成するには、フォルダ名をスペースで区切ります。
mkdir Folder1 Folder2 Folder3
- 説明: 現在のディレクトリ内に
Folder1
、Folder2
、Folder3
という3つのフォルダを同時に作成します。
mkdirコマンドの活用例
自動化スクリプトでのディレクトリ作成
バッチファイルを使用して、特定のプロジェクトごとにフォルダ構造を自動生成するスクリプトを作成できます。たとえば、プロジェクトのディレクトリ構造を一度に生成する場合です。
@echo off
mkdir C:\Projects\ProjectB\Documents
mkdir C:\Projects\ProjectB\Images
mkdir C:\Projects\ProjectB\Source
echo フォルダが作成されました。
- 説明:
ProjectB
内にDocuments
、Images
、Source
というフォルダを自動的に作成するバッチファイルです。
フォルダ作成と条件分岐
フォルダが存在しない場合のみフォルダを作成する条件付きのバッチファイルも作成可能です。
@echo off
if not exist C:\Backup mkdir C:\Backup
- 説明:
C:\Backup
フォルダが存在しない場合に限り、フォルダを作成します。既に存在する場合は、フォルダは作成されません。
mkdirコマンドを使う際の注意点
- フォルダが既に存在する場合: 作成しようとしたフォルダが既に存在する場合、エラーは発生せず、何も変更されません。
- スペースの使用: フォルダ名にスペースを含む場合は、パス全体を二重引用符で囲む必要があります。例:
"C:\My Documents\New Folder"
. - アクセス権限の注意: ディレクトリ作成の場所に対して書き込み権限がない場合、フォルダの作成は失敗します。管理者権限が必要な場合は、コマンドプロンプトを管理者として実行する必要があります。
mkdirコマンドの使用をすすめる場合
mkdir
コマンドは、フォルダを素早く作成したいときや、自動化スクリプトで複数のディレクトリを生成したいときに非常に便利です。特に、複数階層のフォルダを一度に作成する場合や、ファイル整理のためのフォルダ構造を作成する際に有用です。
関連コマンド
- rdコマンドの使い方とディレクトリの削除方法:
rd
(またはrmdir
)コマンドを使用して、ディレクトリを削除する方法を解説します。 - copyコマンドの使い方とファイルのコピー方法:
copy
コマンドを使って、ファイルを別のディレクトリにコピーする方法を紹介します。
まとめ
mkdir
コマンドは、Windowsでフォルダ(ディレクトリ)を作成するための基本的かつ強力なツールです。複数階層のフォルダを一度に作成でき、バッチファイルを使用して自動化することで、作業の効率化が図れます。シンプルでありながら、日常的なファイル管理やプロジェクト管理に不可欠なコマンドです。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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