
スキャナーが反応しない、画像の取り込みができないといった問題が発生したときに、原因としてよく挙げられるのが「WIA」というサービスです。
Windows 11ではこのサービスが正しく動いていないと、アプリからスキャン機能を使うことができなくなります。
この記事では、WIAの状態をコマンドプロンプトで素早く確認する方法と、トラブルの見分け方について紹介します。
WIAが使われる場面とは
WIA(Windows Image Acquisition)は、スキャナーや一部のカメラ機器がWindowsとやり取りするための仕組みです。
通常は裏で静かに動いていますが、停止していると次のようなエラーにつながります。
- 「スキャナーが見つかりません」
- 「デバイスにアクセスできません」
- 「画像の取得に失敗しました」
コマンドプロンプトでWIAの状態を確認する手順
1. コマンドプロンプトを開く
- スタートメニューを右クリックして「ターミナル(管理者)」を選択
または - 「cmd」と検索し、右クリックして「管理者として実行」
2. サービス状態を確認するコマンドを入力
sc query stisvc
このコマンドは、WIAサービス(正式名称:Still Image Acquisition)に関する情報を表示します。
3. 出力の見方
実行すると、次のような情報が表示されます。
SERVICE_NAME: stisvc
TYPE : 20 WIN32_SHARE_PROCESS
STATE : 4 RUNNING
この STATE
の値がポイントです:
表示 | 意味 |
---|---|
4 | 実行中(正常) |
1 | 停止中 |
2〜3 | 開始中・停止処理中 |
状態が停止中だった場合の対応方法
サービスが止まっていた場合は、次のコマンドで起動できます。
net start stisvc
「サービスは正常に開始されました」と出ればOKです。
再び sc query stisvc
を実行して「STATE: 4 RUNNING」になっていれば、スキャナーの利用準備が整った状態です。
状態確認の応用ポイント
他にも組み合わせて確認できるコマンド
tasklist | findstr sti
→ WIAに関連するプロセスが動作しているかを確認できます。
services.msc
→ サービス一覧画面を開いて、WIAの詳細設定を手動で確認できます。
WIA確認で差が出るポイント
ほかの解説では「サービス画面から確認」といった案内が多い中で、この記事ではコマンドプロンプトで素早く確認する方法に特化しています。
- GUI操作よりも短時間でチェック可能
- 複数台での確認やスクリプト対応にも便利
- エラーの切り分けが自分でできるようになる
トラブル発生時の第一歩として、手元から即確認できる操作を意識しています。
まとめ
Windows 11でスキャナーが使えないとき、WIAサービスが正しく動いているかを確認することは非常に重要です。
コマンドプロンプトを使えば、画面を開かなくてもすぐに状態をチェックし、必要に応じて起動することもできます。
操作も簡単なので、スキャン機能の不具合に悩んだときは、まずこの確認方法を試してみてください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
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